面倒くさいアフィリエイトに寄せて

ブログ趣味開始とほぼ同時期にはじめてみたアフィリエイト広告による収益化ブログの話、昨今は法的な面倒くささも手伝って管理画面にログインすらも煩わしくなってきました。昨今すっかり書くより読むが先行しているのですが、「広告があります」表示の厳格化に始まり「スマホ広告の全画面ポップアップ広告の煩わしさ」なども手伝って、もう「広告なんて面倒くさいモノは適当に排除した方が良くないか?」ってなってきています。大手・個人などに関係なく多くのサイトをスマホで見るようになってしまいましたが、パソコン用のレスポンシブ広告をスマホで開いてしまったときの煩わしさの度合いというのがハンパなくストレスで、一時期流行った「誤クリック誘因広告」を思い出してしまった次第です。というわけで、そろそろアフィリエイト広告の在り方は一周回って議論されて良いと考えている次第です。特にポップアップ広告の「表示解除方法」については。

広告を出稿する方と受信する方での「受け止め方の乖離」は年々深刻化しており、スマホ広告に関しては一周回って「ポップアップ広告」が主流になりつつあります。パソコン向け広告でもひときは敬遠されていたポップアップ広告で、何なら大型のレスポンシブバナーの方が好まれていたまであったくらいなので、スマホブラウザは今まさにパソコン時代からの周回遅れの広告モジュールに悩まされるという事態になっているようです。出稿側と受信側、収益化とユーザビリティの狭間に見える昨今のウェブ広告事情は、パソコン時代の苦悩の時代の再来みたいなことになっていると聞きます。何ならパソコン用のブラウザと違って小さなディスプレイをタッチ&スワイプで操作するという性質上、体感的ストレス度はパソコン時代の比ではなく、これから広告モジュールと出稿スタイルの狭間で「ただの見てるだけの一般層」は振り回されるフェーズに入ったのではないかと思っています。単純に面倒くさい。

「ブログ収益化の弊害」という側面

単純にブログを楽しんでいる層からすれば、収益化が絡むとはいえ「界隈が盛り上がるもの」と思われていました。しかし、フタを開けたら「空っぽブログの乱立」「スパムスポットの温床」という迷惑極まりないオチがついてきたという話であり、中身の無いコピペブログや迷惑系広告サイトの類が量産されるという事案も手伝って「業界のイメージは一気に崩壊した」までありました。アフィリエイトがそれなりに国内で認知を得てから数年と持たずに業界は右下がりになったという話が囁かれていましたが、正確には「収益化のために手段を選ばなくなったサイト群により発生した『もらい事故』によるイメージダウン」というのが正直な話だったようです。ただ、この界隈のイメージは確実にダウンしたことは間違いなく、アフィリエイトという分野はマイナスイメージにつきまとわれるようになったとか何とか。金銭事情がつきまとうと一定数の無法者を吸引してしまうという事例として、その筋の界隈では定期的にネタにされているらしいです。この事案は以後、収益化と名のつくウェブサービス全般にいろいろ一石を投じる案件として知られることにはなりましたが、状況そのものは改善される目処がまったく無いという状況の様子。

同時期に色々なソーシャルメディアが乱立したことも、ブログ界隈が寂しくなる一因になったとも言われています。ジャンル特化型のソーシャルメディアは個人サイトを持たなくても参加出来るという仕組みであるため、潜在的な制作系ウェブ参加者を吸い取ったとも言われています。動画サイトが注目され影響を与えだしたのもちょうどこの頃のソーシャルメディア乱立期であり、ブログメディアは加速度的に衰退を余儀なくされたとも言われているようです。「ブログは面倒くさい」とか「収益化勢の巣窟」とか色々言われたようですが、何周かウェブのトレンドが周回してもなおブログメディアは細々と生き残っているところを見ると、昨今はそれなりに「運営手法が確立されてきた」のかもしれません。若しくは「純粋な趣味系ブログが再注目を得てきた」と言ったところでしょうか。ただ、ブログは引き続き「面倒くさいメディア」であることは間違いなく、否定できる部分ではありません。

「ウェブに建つ一軒家」としての「ブログ」

それでもなおブログが一定数の支持を得て維持されてきたかといえば、ウェブでの「立ち位置」の問題だと思っている次第です。ウェブで何かを発信する場所というのは限定的であり、初期のウェブというのは「掲示板への書き込み」がウェブへの情報発信の一端だったくらいです。「電車男」という「掲示板への一連の書き込み」の話は比較的有名な話ですが、認知初期のウェブでの情報発信は「個人サイトを持つ」か「掲示板に情報を書き込む」くらいしか無かったので、ブログメディアが果たした功績というのは「ウェブ上に一軒家を建てる」くらいのものだったと考えている次第です。ただ、諸般の事情やウェブ運営の手難しさなどから「取り壊される家」も多かったと聞きますし、ソーシャルメディア全盛期ともいえる昨今は「ソーシャルメディアという集合住宅」の方がいろいろ理にかなっているのかもしれません。それでもブログは「ひとつの表現手法」として存続し、そのアドレスは「ウェブ上の住所」として機能し続けることは、当面の間続くことに変更は無いようです。

多くのテキストメディアが統廃合され、ブログメディアの注目度は随分変わってしまいました。ただ、「個人の情報発信としての機能」はいまのところブログが今なお優位性を持っており、個人の自我を確立させる手段のひとつとして使われていることに変更はありません。そこにサイトがあるということはそれに紐ついたアカウントが存在するということであり、運営者個人に関連するアドレスなどが格納されているという事なので、何かを主張したり発信したりする場所としては今なおその利便性を持っているものと思われます。何だかんだで運営するにはサーバー知識やHTMLなどのウェブ言語などをある程度知っている必要があるため、ウェブの基礎知識習得の一環としてウェブサイトを持つことも部分的にではありますが推奨されているとも聞きます。良いサーバーを利用するにはサーバー利用料という「固定資産税」も掛かりますし、運営手法や条件に関してはいろいろ学ぶことも多いので、経験として持つのも有意義なのかもしれません。良くも悪くもウェブに「第2の居住区」を持つことになる昨今のインターネット事情を考えれば、この知識や経験は「インターネット必須学科」としても利用できるのではないかとも考えています。

今や「情報発信者だけの空間」ではないインターネットは、「第2の社会的空間」としての機能を持っていると言われているらしいです。これからウェブを利用するにあたっては「良識ある社会人としての行動規範」が必要になるわけですが、私たちエンドユーザーは「日々変化する社会の良識に沿っているか?」ということを俯瞰視する技術を常日頃から更新出来ているかが問われているのかもしれません。この世界が「良識ある自由世界」「緩やかな監視社会」かは、巡り巡って私たちの判断と采配次第という話。

結局のところ「ウェブは必須科目」になる

私は趣味活動のためにブログという手段を利用しており、趣味活動に必要という理由付けでウェブに関わる勉強をはじめました。ここにいたるまでには相当の紆余曲折がありましたが、結果として「学習の動機付け」としては「なかなか優秀な言い訳」だったと思っています。パソコンも昔は「安く得るための手段のひとつ」として自作を学び、その仕組みやノウハウの類を学びました。ガジェット界隈は日進月歩と言われていますが、ガジェット周辺に散らばった情報の分析には「日進月歩以上の早さでの情報整理技術」が必要で、さらにその周辺にある専門知識などに関しては「さらにその日進月歩以上の早さが求められる」という有様だったので、半導体技術の超・成長記でもあった約10年くらい前は「アップデートの無い日が無い」くらいの時代でした。とにかく日々何かを学ばないとそれだけライバルとの差がついてしまうなどの事案と競争していた時期だったこともあり、あの頃は多くの知識やノウハウがウェブには大量に流入していました。また、その頃はまだまだウェブ回線の方がその物量を捌けないくらいの状況だったこともあり、「より整理整頓された情報の集積と公開」は一定量必須とされていたくらいです。

時代に回線速度が追いついた昨今は情報飽和のペースの方が早くなってしまい、昨今はソーシャルメディアに「情報の断片のみ」がハイパーリンクを添えて載る状況になってしまいました。しかし、専門分野を解説するサイトをもってしても「委託という名の丸投げ」状態で、なおかつ新しい情報の方がそれ以上のペースで供給されてしまうので、量的・視覚的にインデックス化するのに無理が出てしまったというのが実情になっています。ただ、情報サイト側も「専門性の与信に疑問符が出る」程度に情報整理が追いついておらず、昨今の大手情報サイトのかなりの数が「与信不安定な記事を投稿する」という事態になっているという話らしいですが、それすらも半信半疑なので、もうどの情報を信じて良いやら解らない状態みたいです。そんな界隈だからこそ、何か興味関心を持った「ウェブの知識」について学んでみることを提案したい次第です。個人ブログは学習の言い訳に適していると思いますし、個人の趣味というある種の「免罪符」もあるので、言い方は悪いですがこれを機に「ウェブへの関心」をもってみて欲しいと思います。

ただ、個人ブログにとどまらずウェブを運営するというのは「面倒くさいこと」です。その上、保守が手間で専門知識が必要で、そもそも採算性なんて微塵もありません。「お金を払ってウェブ用のラクガキ帳を買っている」くらいの感覚でブログをはじめるのが一番気が楽ですし、「収益化ありきのブログ」なんて「3日で飽きる」のが関の山です。なので、やってみるという前提での話であれば「気楽にいこうよ」くらいの気持ちで良いと思う次第です。ウェブに於いて「面倒くさいこと」「必修科目」なので、遅かれ早かれ学ぶ機会は巡ってくる都合、自発的にやっておいた方が気持ちの上では楽になれるのかもしれません。

実際にアフィリエイトで収益化を成功させた人はそこそこの数いますし、相性の良い人・良い話題というのは確実に存在するので、体験するのが一番良いと思っています。続く人は続くし、続かない人は自然淘汰されるし。逆に「面倒くさくない人生を謳歌している人」というのがいたら、どんな人生か聞いてみたいまであるので「人生がそもそも面倒くさいの集合体」だと私は結論付けたい次第です。

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